『明日へのベクトル』 失敗の、その先を見据えよう。 マーケティングプランナー 臼井 栄三
「失敗」という言葉に、あなたはどんなイメージを持っているだろうか。ほとんどの人は失敗に良いイメージを抱いていない。仕事でも生活でも、できれば失敗せずに毎日を過ごしたいと思っている。
だが、失敗を避けて慎重になり、安全策ばかりを選択することがマイナス面を生むこともある。人は当たり前の常識的な判断しかしなくなり、自分たちの可能性の枠を狭めてしまう。独創的で豊かな発想が求められる時代なのに、「常識」はしばしば固定観念となって定着し、私たちの自由な発想の障害になる。
失敗への、グーグルの向き合い方が興味深い。グーグルでは、企画が外れて失敗したときに、Fail Bellを鳴らしてお祝いする。「外れたのに、お祝い?」と意外に感じる人も多いだろう。グーグル流に言えば、「そちらに進んでも道はないことを見つけた」ことへのお祝いだ。チャレンジへの称賛でもある。
最初から成功の確率が高いものに取り組むのは、チャレンジとは呼ばない。失敗の確率が高く、不確実なものに敢えて立ち向かっていくのが真のチャレンジなのだ。グーグルでは90%以上失敗しないと、ちゃんとリスクをとったことにならないとされているという。
グーグルと言えば、世の中になかったものを生み出している革新的な企業だ。防音の音楽ルームや竹ガーデンなどがあるおしゃれなオフィス、週に一度世界中の社員を映像でつないでライブで行う全社員ミーティングなど、ユニークな取り組みも多い。企画が外れるとお祝いするのも、クリエイティブな社風を生む仕掛けの一環なのだろう。大きな成功は、多くの失敗から生まれる。
発明王のエジソンも言っている。「私は失敗したことがない。一万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ。」
・・・あなたの「いい失敗」を、強く願っている。
マーケティングプランナー
臼井 栄三