『明日へのベクトル』 本質に迫るアイディアを。 マーケティングプランナー 臼井 栄三
企画に取り組んでいるとき、もっといいアイディアがほしいと思ったことはないだろうか。
人は課題に対して、すぐに解決策を求めがちである。しかし、課題を解決するアイディアが
簡単に短時間で出てくるのは極めて稀ではないだろうか。
いいアイディアは問題を解決し、継続的に人の行動や社会のありようを変えていく。
そんなアイディアを生むには、課題に対する深い洞察と多角的なアプローチが欠かせない。
一般に人間は課題を解決しようとするとき、自分が解決できそうな小さな問題に
勝手にすり替えてしまう傾向がある。いわゆる矮小化というやつだ。これでは、本当の課題解決には程遠い。
もっと問題の原因や本質に迫らないと、真のアイディアは生まれてこないと考えたほうがいいだろう。
僕は発想するとき、しばしばオズボーンのチェックリストを参考にする。
課題をチェックリストの俎上にのせることで、自分勝手な独善の意思決定になるのを防ぐのにも有効だと感じている。
オズボーンのチェックリストは、次の9項目から成っている。
①転用 ②応用 ③変更 ④拡大 ⑤縮小 ⑥代用 ⑦置換 ⑧逆転 ⑨結合。
一つ一つの項目は実に奥が深い。たとえば④の「拡大」の項目では、ただ大きくするだけではなく、
ダブらせる、回数を増やす、何かを付加する、大げさにする、強くする、他に価値をつける、などといったことも「拡大」に入る。
これだけで、かなりの発想ができる。①から⑨までの視点は、ぜひ取り入れたい切り口だ。
アイディア発想では、安易に一足飛びにアイディアを出そうとするのではなく、
一度原点に戻って課題の原因まで掘り下げて洞察することだ。氷山は、その90%が水面下にある。
見えない水面下に課題解決のカギが隠れているのかもしれない。
表層をなぞっただけの思いつきではなく、本質に迫るアイディアが求められている。
マーケティングプランナー
臼井 栄三
臼井 栄三