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北広協ニュース

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2021.08.20北広協ニュース210号

『明日へのベクトル』
縄文には、「眠れる宝」が潜んでいる。
マーケティングプランナー 臼井 栄三



7月27日、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会は「北海道・北東北の縄文遺産群」を世界文化遺産に登録した。これで、国内の世界文化遺産は20件になる。紀元前の遺跡が世界遺産になるのは、わが国で初めてのことだ。
登録された17遺跡のうち、道内では6遺跡が世界遺産にあたる。函館市の垣ノ島遺跡や伊達市の北黄金貝塚、千歳市のキウス周堤墓群などだ。また関連資産として、森町の鷲ノ木遺跡も見逃せない。それぞれの遺跡は狩猟や採集、漁を基盤に人々が定住し、気候の変動に伴う環境変化に適応しながら生活を営んだことを伝えている。
縄文時代は、日本独自の時代区分である。一万年以上の長きにわたって、農耕文化に移行せずに続いた、世界的にも稀な文化が特徴だ。表情豊かな土偶や環状列石、墓などが見つかり、高い精神文化が発展していたのをうかがわせる。洞爺湖町の入江貝塚では、幼い頃ポリオに罹り、集落内で手厚い介護を受けながら成人を過ぎるまで生き永らえていたことがわかる人骨も見つかっている。
美しい景色や温泉、おいしい食を味わう観光だけでは、人々は充分に満足しなくなっている。自分自身にもっと深く響くプラスアルファを、生活者は観光に求めていくのではないだろうか。その地域の歴史や文化、まだ解き明かされない謎など、自らの想像力を刺激するものは、これからの観光の貴重な資源になっていくはずだ。
「北海道・北東北の縄文遺産群」の世界文化遺産登録は、知的・精神的豊かさを求める人々の行動を大きく変えるきっかけになるかもしれない。ポストコロナ時代の新しい潮流が現れる予感がする。
あまり知られていないことだが、実は北海道全域には7,000箇所以上の縄文遺跡が存在している。縄文には、北海道の地域への関心を高め、共感を生む「眠れる宝」が潜んでいる。

マーケティングプランナー

臼井 栄三

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株式会社 北海道毎日サービス 営業課
山崎 沙織さん



 皆様、初めまして。北海道毎日サービスの山崎沙織と申します。
 1999年入社時、私が配属されたのは毎日新聞社で、広告デザインを担当していました。まわりは10歳以上も離れた人達ばかりで、コミュニケーションの難しさ感じました。
 当時の新聞広告制作は、アナログとデジタルが混在。特に毎日新聞ではアナログ作業ばかりでした。級数表でサイズを確かめ写植を発注し、ケント紙に枠線を引いて版下をつくり、トレーシングペーパーをかけてアミかけや画像の指定。その後、製版会社にフイルム・紙焼き・ゲラを作ってもらっていました。定年退職された前任者の版下がまさにプロの技で、ちょっと学校で習っただけの私の作業は、ぎこちないものでした。
 版下は、製版会社に渡して半日から1日仕上がりを待ちます。急ぐ時には冒頭の写植屋さんに「至急お願いします!」と言い出せず、編集面の制作部署にあるMacをこっそり使わせてもらっていました。
 広告部門でMacを導入してからも「これ使って!」とFAXで潰れたロゴが送られてきたり、モアレの入っている出力された画像を渡されたり。戸惑うことばかりで試行錯誤の連続でした。
  その後、アナログ作業の良さや楽しさを十分に理解できないまま、時代はデジタル化へと移行することになります。
 2020年の緊急事態宣言を機に、自宅のインターネット環境を整えました。
 そうすると、データの持ち運びのために記録用メディアが不要! 作業はオフィスでも家でもスムーズ。自宅にスキャナやプリンターが無くても、USBメモリーをコンビニに持ち込み、コピー機で対応できます。
 進化する時代に追いつこうと、Apple Pencilでデジタルお絵描きを練習しました。
 紙に描くのとあまり差異はなく、すぐに仕事にも活用できました。
 ラフを手書きで描いて、デジタルで仕上げるイラスト。
 ラフをデジタルで描いて、清書は紙に色鉛筆で仕上げるイラスト。
 IT技術の進化を感じる一方で、デジタルで表せないアナログの温かみがあらためてわかってきた今日この頃です。
 現在は、北海道毎日サービスの営業課に席をおいています。
 時代に置いていかれないように、ゆっくり勉強していきたいと思います。

株式会社 北海道毎日サービス 営業課

山崎 沙織さん


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